シバサシ由来

2006年04月22日

Posted by ☆新米社長☆ at 08:46 │Comments( 0 ) 沖縄の昔話
シバサシ由来むかし、南風原按司(ヘーバルアンジ)にたいへん美しい娘が一人おりました。ある年、この南風原按司の支配する村で、はやり病が広がり、つぎつぎとたくさんの人が倒れていきました。そして、その病気がとうとうお城まで広まって、按司の一人娘も病気になって死んでしまいました。按司は、たいへん嘆き悲しみましたが、どうにもなりません。泣く泣く葬式をして、墓に娘を葬りました。さて、その翌日のことです、ある村の若者が牛を買っての帰り、山道をわが家へと急いでいると、今まで晴れていた空がどんどん暗くなっていき空を見上げると、今にも雨が降り出しそうです。若者は、岩陰に造られた墓を見つけそこで雨宿りをすることにしました。なかなか止まない雨が上がるのを待っていると、何か墓の中から物音がしたので、振り返ろうと立ち上がりかけた時、いきなり後ろから髪をつかまれ、思わず大声で悲鳴をあげ逃げ出そうとしたが、逃げられません。すると墓の中から「もし、驚かないでください、どうか助けて、ください」と弱弱しい女の声が聞こえ落ち着きを取り戻した若者は、墓の中から娘を助けだし、なぜ墓の中に閉じ込められていたのかわけを聞くと、娘は、「私は、具合が悪く気を失っていたのですが、死んだと思われて墓に入れられてしまったのです。」と話した。娘は、若者に「南風原按司のところまで送っていただければ、お礼は何でもします。」と伝え若者は、娘と牛を連れて、南風原按司へ送り届けた。娘が生きていたことを知った按司は、大変喜び若者に、「ほしいものがあればほうびとして、とらせよう。」と言うと若者は、「それなら、この娘さんを嫁にください。」と申し上げた。按司は最初は嫌がっていたが、娘の説得もあり二人の結婚を許した。それで、娘の入れられていた墓を清め若者の引いていた牛を生け贄にし、ススキとクワの木の枝で魔よけを作ったそれ以後邪気を祓うシバサシという行事が始まったそうです。



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